新年の御挨拶 


新年 明けまして おめでとうございます

 

東日本大震災から7年9カ月の月日が過ぎました。震災の犠牲になられました多くの御霊に哀悼の意を表すとともに、未だ震災の影響によりご不自由な生活を強いられている多くの皆様には心よりお見舞い申し上げます。

さて、釜石港湾事務所では、震災直後から釜石港、宮古港、大船渡港、久慈港の復旧・復興事業を実施しております。おかげさまで大船渡港と釜石港の湾口防波堤の復旧工事は昨年3月末までに完成し、東日本大震災の復旧事業は全て完了いたしました。さらには、久慈港湾口防波堤及び宮古港竜神崎防波堤の事業を進めており、特に、久慈港湾口防波堤については、北堤側の延伸を加速化させ早期完成に向け鋭意、整備に努めて参ります。

東日本大震災から7年9カ月が経過して復興・創生期間も終着点が見えてきました。三陸沿岸地域も大きく様変わりし、日々、変化するなかで復興・創生の歩みが着実に進んでいるものと実感しております。この着実な歩みを止めること無く、さらに加速化させるためにも私たち釜石港湾事務所では各地域の新たな動きに迅速に対応しなければならないと考えております。

久慈港では、港内に立地の造船会社様の船舶建造が引き続き堅調であり、港湾取扱い貨物の硅石の移出も増加傾向と伺っております。

宮古港では、昨年6月に就航した北海道室蘭港と結ぶフェリー航路が新たな人や物の流れを生み出し、三陸沿岸道路の整備促進に伴い、引き続き人流・物流の増大が期待され、また、外航大型クルーズ船の寄航も予定されることから、インバウンドの増加も大いに期待されます。

釜石港では、コンテナ国際フィーダー航路と国際航路によるコンテナ取扱量が過去最大の取扱量を記録したとのことで、物流港として地域経済の復興・創生に繋がる港湾利活用が進んでおります。

大船渡港では、定期化している国内クルーズ船の寄港をはじめとして、震災前から取り組んでいるコンテナ貨物の取扱いも増加傾向に有り、また、港内立地のセメント会社様の新たな事業展開やILC誘致の取り組み等も相俟って港湾利活用が活発化しております。

このような取り組みを止めることなく加速化させるためにも、私たち港湾事務所では一丸となって地域の新たな動きに対応した新たな取り組みを含めて港湾整備を進めて参ります。また、これらの取り組みは、地域はもとより、国民の皆様のご理解があってこそ達成されるものと思いますので、引き続き小中高生、経済団体、地域の各種団体の皆様、国内外の研究者の方々など、多くの皆様に港にお越しいただき、港湾整備への御理解を深めてもらえればと願っております。

港が復興道路、復興支援道路と一体となって地域経済を牽引する大きな物流インフラとして機能し、4つの港が盛況に利用され震災前より地域が活況を呈することを切に願っております。

本年も何卒、よろしくお願い申し上げます。

 

 

平成 31 年 1 月 1 日                  

釜石港湾事務所長  下 澤  治