新年の御挨拶 


  新年  明けまして  おめでとうございます

  東日本大震災から9年を迎え震災の犠牲になれました多くの御霊に哀悼の意を表すとともに、昨年10月の台風19号被害によりご不自由な生活を強いられている多くの皆様に心よりお見舞い申し上げます。

  さて、釜石港湾事務所では、震災直後から岩手県内4港の復旧・復興事業を実施して参りましたが、来年度をもって復興・創生と位置付けた期間も終了します。この間、大船渡港や釜石港の湾口防波堤の復旧工事を完成させ、久慈港湾口防波堤及び宮古港竜神崎防波堤についても事業進捗を図り早期完成に向けた道筋が見えてきました。

  東日本大震災から9年が経過して、港湾の復興事業をはじめ復興道路や復興支援道路の事業、まちづくり事業等々の進捗によって三陸沿岸地域も大きく様変わりし、日々、変化するなかで復興・創生の歩みが着実に進んでいるものと実感しております。この着実な歩みを止めること無く、さらに加速化させるためにも私たち釜石港湾事務所では各地域の新たな動きに迅速に対応しなければならないと考えております。

  久慈港では、引き続き湾口防波堤整備を進めるなかで着実な事業進捗を図るとともに、新たに創出される湾内静穏海域の利活用についても検討して参ります。

  宮古港では、今年4月での休止が公表された北海道室蘭港とのフェリー航路再開に向けて、新たな集貨、創貨に繋がる取り組みと大型クルーズ船寄港への対応等、港の中長期的な利活用方策に向けた計画を岩手県及び地元宮古市と一体となって検討して参ります。

  釜石港では、引き続き堅調なコンテナ物流促進に努めるとともに、地域ニーズに対応した新たな物流形態導入に向けた取り組みを岩手県及び地元釜石市と一体となって検討して参ります。

  大船渡港では、定期化している国内クルーズ船の寄港への対応やコンテナ貨物の取扱増加に向けたセールスへの支援、また、地域の最重要目標ともなっているILC誘致の取り組み等も岩手県及び地元大船渡市と一体となって検討して参ります。個性有る各地域での重要な取り組みを止めることなく私たち港湾事務所も一丸となって地域の新たな動きに対応した港湾整備を進めて参ります。

  また、震災から9年、海や港も大きく様変わりしました、是非、多くの皆様に港にお越しいただき、新装なった港湾をご覧いただくことで港湾整備への御理解を深めてもらえればと願っております。

  東日本大震災からの復興途上にも幾多の自然災害に見舞われ苦難の道が続いておりますが、あの未曾有の大災害を乗り越えた活力があれば、これからも幾多の障害を乗り越えて邁進する地域であると信じて止みません。本年も何卒、よろしくお願い申し上げます。



令和 2 年 1 月 1 日                  

釜石港湾事務所長  下 澤  治