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海の中を立体的に探査・計測

 防波堤等の破壊をもたらした、港内の津波の痕跡を捉えるため、海中を立体的に探査・計測できるスワスと呼ばれる測定方法を、八戸~小名浜の重要港湾9港全てで実施しました。この結果、防波堤の流出状況、洗掘状況を把握でき、津波の破壊メカニズムに迫ることができました。

最新の数値シミュレーションで港内の津波と防護を知る

 動的・三次元的な運動理論式を基本として、陸上の遡上、漂流物まで計算できる高潮津波シミュレータSTOC(港湾空港技術研究所が開発)で津波の港湾内での挙動、防波堤有り・なしでの防護効果の比較の検証を行うことができます。

 シミュレーションにGPS波浪計の観測値を反映することで、実際の海水位との合致が見られ精度の高い結果が得られました。計算防護効果の比較では、防波堤が津波で破壊しなかった場合と、最初から破壊した形で津波を受けた場合、そして実際の津波浸水区域の比較をします。