みなとの豆知識
更新日:2022年6月16日
港に関するよくある疑問について、Q&A形式でお答えします。
東北にはどのくらいの数の港があるのですか?
東北には、国際拠点港湾として仙台塩釜港の1港、重要港湾として青森港、八戸港、釜石港、秋田港、酒田港、小名浜港などの13港、地方港湾が30港の合計44港あります。
国際拠点港湾とは、国際輸送の拠点となる港湾のうち、特に重要な港湾のことで、重要港湾とは、国際海上輸送または国内海上輸送の拠点となる港湾のことです。
船は環境にやさしいとはどういう意味ですか?
船は、トラックに比べ、1度に大量の貨物を運ぶことができます。
例えば、石炭を1,000トン運ぶとき、10トントラックなら100台必要ですが、船なら1隻で運ぶことができます。
そのため、船が排出する二酸化炭素の量は、トラックの約4分の1と少なく、環境にやさしい輸送機関です。
コンテナとは何ですか?

コンテナはもともと「容器」を意味する言葉です。
約50年前に貨物を合理的(荷役の効率化とコスト削減)に輸送するために開発された輸送容器で、現在はアルミ製が主流です。
コンテナを使用することで、トラックや鉄道で港まで運んできたコンテナをそのままの状態で船に積み込むことができ、効率的な輸送を実現します。
また、荷物の損傷や盗難に対する安全性が高まり、品質の高い輸送を行うことができます。
ガントリークレーンとは何ですか?

ガントリークレーンとは、船からコンテナの積み卸しを行うためのクレーンで、橋桁の両端に車輪があり地上のレールを走行する構造となっています。
ガントリークレーンは、地上から30メートルの高さにある運転席から操作を行い、1時間に30ー40個のコンテナを積み卸すことができます。
港を利用する船にはどんな種類があるのですか?
港には、コンテナを運ぶコンテナ船や石油などの液体を運ぶタンカー、石炭や穀物などのばら積み貨物を運ぶバルク船、人や車を運ぶフェリー、自動車を運ぶ自動車運搬船、船の旅を楽しむためのクルーズ船などの様々な船が出入りしています。
コンテナ船
タンカー
バルク船
フェリー
自動車運搬船
クルーズ船
ケーソンとは何ですか?

ケーソンとは、コンクリートで出来た大きな箱です。
これを海に並べ、中に砂などを詰めて防波堤を造っています。
大きさは、使用する場所の条件によって異なりますが、釜石港湾口防波堤に使用されているものは非常に大きく、長さ50メートル、高さ20メートル、幅20メートル、重さは7,600トンで、7階建てビルに相当します。
防波堤はどうやって造られるのですか?
防波堤ができるまでの順番を紹介します。
- 陸上のケーソンヤードでケーソンをつくります。
- 石運搬船(ガット船)で運んだ石を海底に投げ入れ、潜 水士がその石を平らにならして土台(基礎)をつくります。
- 引き船でケーソンを運び、空洞に水を入れて沈め、土台の上にすえつけます。
- ケーソンの中に砂を入れます。 その上をコンクリートでふたをします。(ふたコンクリート)
- 被覆石と根固めブロックで、ケーソンの足元を固めます。
- 消波ブロック(テトラポッドなど)をすえつけます。 ケーソンの上にコンクリートを打ちます。(上部コンクリート)
東北の港では、外国とどのようなものが貿易されていますか?
東北の港では、石炭などのエネルギー資源や、金属鉱、石灰石などの製品の材料となるものを多く輸入し、紙やゴム製品、自動車部品などの製品を主に輸出しています。
海にも交通ルールがあるのですか?
車が道路を走るときと同じように、海の上を安全に船が移動するために、いろいろなルールがあります。
例えば、港を出入りする船は、指定された航路の中を通らなければなりません。この航路の中は右側通行で、追い越しは禁止されています。
また、港の中で対向してくる船がいるときには、お互いに右によける必要があったり、黄色い浮標灯で区切られた区域には入ってはいけないなど、他にもたくさんのルールがあります。