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波の観測

更新日:2020年10月8日

GPS波浪計


GPS波浪計

国土交通省東北地方整備局では、平成18年度より、港湾整備に必要な沖合波浪情報の把握を目的とし、GPS波浪計注:を用いた沖合波浪観測網の構築を進めています。

この整備の一環として、平成22年7月22日に酒田港沖合約19キロメートル、水深約104メートルの位置に、日本海側では初めてとなるGPS波浪計が設置され、観測が開始されています。

注:現在、機器再設置のため欠測中

 

GPS波浪計設置位置

GPS波浪計は津波の観測も可能であり、気象庁等関係機関と連携することにより、沿岸域での迅速な津波災害対策にも活用することができます。

なお観測データは、一般の方もナウファス(全国港湾海洋波浪情報網)からご覧になることができます。

注:GPS波浪計は、GPS衛星を用いて沖合に浮かべたブイの上下変動を計測し、波浪や潮位等の海面変動をリアルタイムで観測するものです。


  • GPS波浪計の設置作業

    GPS波浪計の設置作業

  • GPS波浪計システムの概要

     

酒田港の波高

酒田港における波高記録を見ると、春期から秋期にかけては、平均有義波高が0.5から0.6メートルと静穏です。冬期に近づく11月から初春期の3月までは平均有義波高が1.5メートルを超えます。平成10年から平成16年の観測結果による各月の最大有義波では、8月から10月には、台風による高波浪が記録されており、11月から3月の高波浪は、日本海側特有の発達した低気圧や冬型気圧配置によるものです。昭和62年から観測された中での最大有義波高は、平成16年11月27日午前6時に発達した低気圧により記録した10.65メートルとなっています。

最大及び平均有義波 (平成20年1月から平成20年12月)
最大及び平均有義波(平成20年1月から平成20年12月)

注:グラフの作成に使用した平成20年のデータは、速報値であり、補正により変更となる場合があります。
このグラフの最大有義波[H01月03日(max)]とは、上記期間中に観測した最大有義波の値です。
また、平均有義波[H01月03日(mean)]とは、上記期間中に観測した有義波を集計し、平均した値です。

高波浪ベスト5 (昭和62年2月から平成20年12月)
順位 最大有義波の起時 H01月03日(m) T01月03日(s) Hmax(m) Tmax(s) 備考
1 2004(平成16)11月27日
6時0分
10.65 13.8 13.92 13.2 冬型気圧配置
2 1999(平成11)3月22日
14時0分
9.81 12.8 12.88 12.4 冬型気圧配置
3 2004(平成16)8月20日
6時0分
9.75 12.3 15.72 12.6 2004年台風15号
4 1987(昭和62)3月25日
16時0分
8.47 10.1 12.61 14.0 二ツ玉低気圧及び
冬型気圧配置
5 2003(平成15)月9月14日
0時0分
8.37 12.0 12.11 11.8 2003年台風14号
H01月03日:有義波 T01月03日:有義波周期 Hmax:最高波 Tmax:最高波周期

用語解説

波高と周期
  • 波高
    波の大きさのことです。 波高と周期
  • 周期
    波が打ち寄せてから次の波が来るまでの時間のことです。
  • 有義波
    (H01月03日) : 観測された波高の大きい方から3分の1を集計し平均した値です。
    ふだん天気予報などで耳にする波の高さとはこの有義波高のことです。
    また有義波高は、一般に波を目で見たときに近い波高と言われています。
  • 有義波周期(T01月03日)
    観測された有義波の周期を集計し、平均した周期のことです。
  • 最高波(Hmax)
    観測された一番大きな波の高さのことです。
  • 最高波周期(Tmax)
    観測された最高波の周期のことです。